日本医療機能評価機構認定病院地方独立行政法人筑後市立病院

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外来担当医表

Vol.53 ストレートネックとは?

リハビリテーション室 梅田泰光

ストレートネックの画像正常な頸椎(首の骨)は、横から見ると前方に向かって緩やかにカーブ(前弯)しています。このカーブがクッションのような役割を果たして、頭の重さを効率よく支えることができます。ところが、何らかの理由でこのカーブがまっすぐになってしまうと、首や肩への負担が増え、さまざまな不調が現れることがあります。

◆原因

(1)姿勢の悪さ

  • パソコンやスマホの長時間使用(特に「うつむき姿勢」)
  • 猫背や前かがみの癖など

(2)筋肉のアンバランス

  • 首や肩周りの筋肉の緊張、衰えなど

(3)外傷や加齢変化

  • 交通事故(むち打ち症)
  • 加齢による骨や椎間板の変形など



◆症状

ストレートネック自体は「病気」というより「状態」ですが、それにより以下のような不調が現れることがあります。

  • 肩こり
  • 吐き気
  • 頭痛
  • 手のしびれ
  • めまい


◆治療・改善法

(1)姿勢の改善

  • デスクワークの姿勢を見直す(モニターの高さ調整など)
  • スマホを目線の高さで使う

(2)ストレッチや体操

  • 肩甲骨周りを動かす運動
    (例:肩回し、首の後ろを伸ばすストレッチ)
  • 予防・改善のためのヨガやピラティスなどの運動

(3)筋トレ

  • 首・背中・体幹を支える筋肉(インナーマッスル)を鍛える

◆注意点

ストレートネックの状態が長期間続くと、頸椎椎間板ヘルニアや頸椎症など、神経圧迫を引き起こす疾患に進行する可能性もあります。症状が強い場合や、手や腕にしびれ・筋力低下がある場合は、早めに専門医を受診しましょう。


この記事は2025年6月現在の内容です

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