日本医療機能評価機構認定病院地方独立行政法人筑後市立病院

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よくある「便秘」のお話

消化器内科

便秘症とは?

  便秘症とは「本来体外に排出すべき糞便を、十分量かつ快適に排出できない状態」と定義されており、 ただ単に排便回数が少ないというだけではなく、「硬い便」、「排便時のいきみ」、「残便感」、「排便後のすっきり感がない」といった症状も便秘症に含まれます。 日常に支障をきたす場合は治療の対象となります。

原因は?

便秘は(1)器質性、 (2)症候性、 (3)薬剤性、 (4)機能性の4つに分類されます。 一般的な便秘の多くは機能性便秘と考えられますが、 まずは器質的便秘を除外することが重要です。

器質性便秘

大腸がん、 腸閉塞、 腹部疾患術後に伴う狭窄や癒着、 炎症性腸疾患、 S状結腸軸捻転症、 S状結腸憩室炎、 肛門疾患など。

症候性便秘

 腸以外の下記の初期症状として現れることがあります。
 パーキンソン病、 レビー小体型認知症、 うつ病、 自律神経失調症、 甲状腺低下症、 糖尿病、電解質異常(低カリウム血症、 高カルシウム血症)など

薬剤性便秘

薬剤によっては大腸の動きや機能などに影響を与える物があります。
 鉄剤、 鎮咳薬、 降圧薬、 制酸薬、 抗コリン薬、 抗ヒスタミン薬など。

機能性便秘

機能性便秘はA弛緩性、B痙攣性、C直腸性、D食事性の4つに分類されます。

◆A 弛緩性便秘

大腸の蠕動運動(筋力)が低下し、 便が停滞している状態です。 食物繊維の摂取不足や排便に関係する筋肉が弱いこと(高齢者、 妊婦、 運動不足、 長期の寝たきり)などが考えられます。

◆B 痙攣性便秘

大腸の蠕動運動が過剰で有効でないため、腸内容物の輸送が障害され、 便が硬くなります。 多くは腸の運動が亢進して腹痛を伴いますが、 排便や排ガスで軽快します。 ストレスの関与が強く、 若い女性に多いのが特徴です。

◆C 直腸性便秘

排便反射が弱くなってしまい、 直腸に便が停滞している状態です。 排便を我慢する習慣や刺激性下剤を使いすぎて、 直腸内に大量に糞便が存在するのに便意を感じにくくなることが原因です。

◆D 食事性便秘

偏った食事やダイエットなどで食事の量が少ないことが原因です。

便秘の治療は?

排便習慣の改善

排便のしくみに重要な胃・大腸反射と排便反射という2つの反射をうまく活かすことが便秘を防ぐコツです。 胃・大腸反射は胃が空っぽの時ほど起こりやすいとされており、 特に朝食後に起こりやすく、 普段の蠕動運動と比較して顕著な蠕動運動が起こります。 反射には自律神経のうち、 リラックスしている時に強く作用する副交感神経が大きく関係します。
スムーズな排便のために1日のうちでリラックスして排便できる時間を作り、 便意を我慢しないことが大切です。

 【ブリストルスケール】

ブリストルスケールの写真

規則正しい食生活と食物繊維

◆A 生活リズムの改善

生活リズムを整えることで自律神経が整い規則正しい排便に繋がります。

◆B 適度な運動

ウォーキングしている人のイラスト適度な運動により腸の動きが促されます。運動が困難な場合お腹のマッサージなどでも腸の動きを促すことができます。

◆C 水分摂取

水分をしっかり摂ることで便がやわらかくなり、 排便がしやすくなります。

◆D 食生活の改善

1日3食規則正しく食べることで腸の活動が促されます。 ヨーグルトや乳酸菌飲料に含まれる乳酸菌などのプロバイオティクスを摂取することも便秘症の改善に有効です。

食物繊維は吸収されずにそのまま便の材料となり、 便の量を増やし、 同時に腸を刺激する働きがあり、 排便をスムーズにしてくれます。

◆E ストレスを避ける

消化管は自律神経に支配されており、 自律神経は感情や心の動きに左右されているため腸にも影響が及びます。

◆F 温水洗浄便座の使用

温水便座のイラストウォシュレットなどで肛門周囲に刺激を与えると大脳に刺激が伝わり便意を催します。


薬物療法

便秘の治療の基本は非刺激性下剤を毎日服用して排便回数を1〜2日に1回もしくは1日2回まで、 便性をブリストル便性状スケール3〜5の普通便に調整します。 下剤の種類には膨張性下剤、 非刺激性下剤、 刺激性下剤、オピオイド誘発性便秘症治療薬、 消化管運動機能改善薬、 整腸剤、 漢方薬などがあります。
便秘のタイプに応じて薬を選ぶ必要があり、 自己判断で市販薬を長期使用すると悪化を招くことがあります。

最後に

便秘の原因を診断するためには、 下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ検査)を行うことが重要です。 大腸カメラ検査を行うことで大腸がんの有無を確認することができ、 器質性便秘の原因を特定することができます。 また、 具体的な病気が何かわかれば治療方針を立てることもできます。 「便に血が混じる」、 「便が急に細くなった」、 「お腹が張って痛い」、 「体重が減ってきた」など少しでも気になる症状があれ
ばいつでもご相談下さい。

  

                              この記事は2025年12月現在のものです。

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