その腫れ そけいヘルニア(脱腸)ではありませんか?
外科
潰瘍性大腸炎という病気をご存じでしょうか。一部の方は耳にしたことがあるかもしれませんが、ご存じでない方も多くいらっしゃると思います。しかし、この病気は20代から高齢の方まで男女問わず発症する可能性があるため紹介させていただこうと思います。
そけいヘルニアとは?
一般的に「脱腸」と呼ばれる良性の病気です。
子供と成人では原因も治療法も違ってきます。
成人のそけいヘルニアは加齢とともに足の付け根(そけい部)の組織の弱くなった部分
から腹膜の一部が袋状に脱出してしまい、そけい部が腫れる病気です。
そけいヘルニアになりやすい人
- 年齢、性別:加齢、特に40歳以上の男性
- 日常生活 :咳をよくする人、過激な運動をする人
- 職 業 :おなかに力がかかる仕事、立ち仕事が多い仕事
- 病気など :便秘症、肥満、喘息、慢性肺疾患、前立腺手術の既往
そけいヘルニアの症状
そけいヘルニアの治療
そけいヘルニアは薬で治すことはできません。日常生活に支障がある場合や痛みがある場合には手術での治療お勧めします。腸がはまり込み、戻らなくなった場合は腸が壊死することもあります。その場合には緊急手術が必要となります。
当院では腹腔鏡を用いた手術を行っています。ポリプロピレン製メッシュを挿入し内側からヘルニアの出口を覆う手術です。従来法に比べて手術創が小さい(5〜15mm程度の小さな穴が3カ所)ことが最大の特徴です。
再発率が低く、術後の痛みも少ないと言われています。当院では術後2〜5日程度での退院を予定しています。
腹腔鏡下手術(TAPP法、TEP法)
この手術は腹腔鏡を用いて、ポリプロピレン製メッシュで内側からヘルニアの出口を覆う手術であり、近年、普及してきております。ポリプロピレン製メッシュは50年ほど前から使用されています。
もしかしたら、そけいヘルニアかもしれない?と思われた方は
お気軽に当院外科外来までお問い合わせください。
この記事は2024年6月現在のものです。