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外来担当医表

食生活を見直しませんか~栄養管理の重要性~

診療技術部栄養管理室

栄養・食事に関する患者さんの声

「知識(頭)ではわかるけれど、好きなものを我慢することはできないし、イライラからつい食べ過ぎてしまう。」「サプリメントなどで、もっと簡単に楽にできる食事療法はないものか?」という声を聞く反面、こんな方もいらっしゃい ます。
 ある時、入院患者さんから「以前は朝食を食べていなかったけど、入院して三度の食事を摂るようになり、便通が良くなりました。体重が減ったし(減っても良い患者さん)、血圧が下がりました。」や別の患者さんからは「家の味付けがいか に濃い目であったかに気づきました。慣れたら薄味でも美味しく感じるようになりました。見た目は少ないと思ったおかずも野菜が多かったので満腹になりました。退院したらさっそく病院食を参考に作ってみます。」という言葉をいただいたことがあります。

身体は食べたもので作られる

過日、「早産で産まれた子供は将来生活習慣病になりやすい」という趣旨のTV番組が放映されました。要約すると、胎児の臓器形成・発育の途中で出生した場合や何らかの原因によって臓器形成・発育が制限された場合には、それに適応するために遺伝子の機能を調節する仕組みに変化が生じ、成人期になると血管・代謝系・腎臓などの異常を発症しやすいとのことです。 背景には母親となる若い女性の痩せ願望や誤ったダイエット法が影響しているとのことで、あらためて、周産期や年令に限らない食育の必要性を感じます。
高齢者においては、全身の筋力低下、特に噛んだり飲み込んだりする筋力の低下が問題視されています。サルコペニア(加齢に伴って筋肉が減少する病態)、フレイル(高齢者の筋力や活動の低下により健康障害に陥りやすい状態)、ロコモティブシンドローム(筋肉や骨、関節など運動器の障害によって要介護になる危険の高い状態)の予防としてリハビリやそれに見合った食事量や栄養のバランスも重要であり、そのためのアドバイスは欠かせません。
 予防だけでなく、病気を治すためにも正しく栄養を摂ることは必要不可欠です。健康な身体を作るには、栄養管理が重要です。






患者さんに合わせて、ともに考える指導

2人に1人ががんを患う時代といわれます。治療の過程で「味がしない、お腹が空いているのに食べる気がしない、食事を見たくもない・・・」と食思不振になることが多々あります。その際には患者さんの話をしっかりと聞いたうえで、できるだけ食事から栄養を摂ることを勧め、量の調整やその時点で食べられそうな物を聞き、可能な範囲での対応を行なっています。
好きなものを不規則な時間に食べている日常から一転、病気になって食事療法といわれ戸惑われる方も少なくありません。
当院の管理栄養士は、外来や入院患者さんの病態を理解し、食事摂取状況、生活背景を十分把握した上で、一人ひとりに合わせた食事プランを患者さんとともに考え、提案させていただいています。重症化する前に栄養食事指導を受けていただき、出来ると思うことから少しずつ取り組んでみませんか?
現代社会は価値観や「食」の多様化により、全ての入院患者さんに満足していただける食事を提供することは難しくなってきましたが、「身体が良い方へと向かうサポートを行なう!」を目標に、今後も栄養管理室スタッフ一同努力していきたいと考えています。入院患者さんだけでなく、外来でもお悩みの方はご相談ください。


この記事は2017年8月現在のものです。


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