令和6年度 筑後市立病院 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
  4. 転倒・転落発生率
  5. 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
  6. 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
  7. d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
  8. 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
  9. 身体的拘束の実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 23 38 34 78 100 206 414 920 872 289
令和6年度に当院を退院された患者さんを10歳毎に集計しております。
年齢層として多いのは、70歳代と80歳代の患者さんとなっており、それぞれ全体の約30%の割合となっております。
また、70歳以上の患者さんは全体の70%占めており、地域の高齢化を反映した数値となっています。
地域の医療機関・介護施設との連携強化を行ない、地域医療の充実を図ります。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし 29 24.14 16.40 13.79% 85.14
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 18 27.33 20.78 44.44% 88.33
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1あり 2.02
040150xx99x0xx 肺・縦隔の感染、膿瘍形成 手術なし 手術・処置等2なし 22.28
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 13.66
呼吸器内科では、感染症、喘息、慢性閉塞性肺疾患等を主に治療しています。当院では肺炎の患者さんが多く、また、睡眠時無呼吸症候群の検査入院も多く見られます。
※患者数が10未満の場合はハイフン(-)で表示しています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 66 6.61 4.54 0.00% 68.89
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 27 22.74 14.81 7.41% 76.04
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 27 7.74 5.99 0.00% 61.04
060335xx0200xx 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 25 9.96 7.05 0.00% 60.60
060040xx0300xx 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 直腸切除・切断術 切除術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 15 22.20 14.91 0.00% 68.53
外科では、個々の症例に応じた治療法や手術方法を選択しており、地域の皆様のために質の高い医療を提供したいと考えております。当院の特徴である腹腔鏡下での治療を行なう患者さんが多く見受けられます。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx02xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 102 31.79 25.29 82.35% 84.04
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 82 27.67 19.16 56.10% 81.01
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 32 47.78 21.38 6.25% 74.97
160760xx01xxxx 前腕の骨折 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨等 30 17.00 5.95 6.67% 68.27
070343xx97x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 手術・処置等2なし 27 26.22 15.41 51.85% 73.93
整形外科で最も多い疾患は、股関節・胸腰椎の骨折で患者さんの平均年齢が84歳と高くなっています。当院での急性期治療後、継続してリハビリ治療が必要な患者さんが多く、連携先のリハビリテーション専門病院などへ転院をすすめておりますので、転院率が高くなっております。その他にも、手の外科領域や椎体の手術についても積極的に手術を行なっております。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050180xx02xxxx 静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤手術等 112 2.96 2.66 0.00% 68.85
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 10 16.40 5.15 0.00% 79.20
050170xx03001x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 定義副傷病あり 9.29
050180xx99xxxx 静脈・リンパ管疾患 手術なし 14.41
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1なし 12.98
心臓血管外科では、血管内レーザーによる下肢静脈瘤の治療が多く行なっております。
※患者数が10未満の場合はハイフン(-)で表示しています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 155 2.32 2.49 0.00% 79.03
眼科では、白内障の手術を主に行なっております。硝子体手術に関しても、当院で可能な症例は対応させていただいております。
神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし 13 19.62 16.40 30.77% 85.08
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 20.78
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 13.66
010060xx99x20x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等22あり 定義副傷病なし 16.94
010060xx99x40x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 16.89
神経内科では、肺炎治療を中心とした診療を行なっています。
当院には脳神経外科の常勤医がいないため、脳梗塞などの疾患は他の医療機関と連携して治療しています。
※患者数が10未満の場合はハイフン(-)で表示しています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 76 3.13 2.45 0.00% 74.45
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術等 57 14.61 7.77 0.00% 76.14
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 定義副傷病なし 38 8.68 5.16 0.00% 70.47
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2なし 27 9.00 6.81 3.70% 77.67
110070xx03x20x 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等22あり 定義副傷病なし 27 6.67 6.63 0.00% 73.74
泌尿器科では、前立腺疾患、尿路疾患、膀胱腫瘍の患者さんが多く入院しています。前立腺手術、尿路結石除去術、膀胱腫瘍切除術を多く行なっております。
内分泌代謝内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等21あり 58 16.67 13.77 1.72% 65.17
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 21 18.00 13.07 0.00% 64.52
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 21 15.76 13.66 28.57% 80.38
10007xxxxxx0xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 手術・処置等2なし 15 13.93 10.46 0.00% 67.13
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 14 29.64 20.78 57.14% 82.07
内分泌・代謝内科では主に糖尿病の治療を行なっております。当院では糖尿病教育に力を入れており、入院・外来ともに糖尿病教室を開催しております。糖尿病に対する知識を持ってもらい、治療に対する意識を高めてもらいます。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 89 2.26 2.57 0.00% 68.48
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 35 11.40 8.88 5.71% 78.26
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 32 11.19 7.45 0.00% 74.91
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 25 18.64 20.78 36.00% 84.52
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 24 14.17 13.66 33.33% 83.42
消化器内科では、消化管・肝臓等の疾患を主に治療しています。当院では、検査・治療に内視鏡を積極的に使用しており、内視鏡件数は2,792件(うち内視鏡手術は733件)です。早期胃癌、早期大腸癌に対する内視鏡治療が増加しております。胆膵疾患は悪性疾患の早期発見、診断が重要であり、基礎疾患がある方への定期検査を充実させていく必要があります。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 37 16 1 8
大腸癌 26 22 21 1 8
乳癌
肺癌
肝癌 14 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
もっとも多い症例は大腸癌です。次いで胃癌となっております。
当院では外科的手術、化学療法、塞栓術などの治療を行なっております。
※患者数が10未満の場合はハイフン(-)で表示しています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症
中等症 71 22.00 81.90
重症 11 21.27 80.18
超重症
不明
市中肺炎とは、普段の社会生活の中でかかる肺炎のことです。
高齢かつ基礎疾患がある患者さんは重症度が高く、治療が長期化します。
退院先との連携が重要なポイントになります。
※患者数が10未満の場合はハイフン(-)で表示しています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
-
当院には脳神経外科の常勤医がおらず、脳梗塞などに対しては基本的に他医療機関と連携して治療を行なっております。
※患者数が10未満の場合はハイフン(-)で表示しています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 57 1.11 4.26 0.00% 67.89
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 56 2.79 7.29 1.79% 61.91
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 25 4.88 17.28 8.00% 77.48
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの 15 0.87 4.33 0.00% 35.00
K7193 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術 10 4.30 26.80 10.00% 72.10
腹腔鏡下での鼠径ヘルニア手術、胆嚢摘出術を多く施行しております。症例に応じて出来る限り低侵襲の腹腔鏡を使用しての手術を行なっており、全症例の半数以上は腹腔鏡手術です。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 155 0.31 1.01 0.00% 79.03
水晶体再建術を主に行なっております。ほぼ全例にクリニカルパスを適用しております。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2cm未満 91 2.35 4.36 2.20% 70.55
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術 28 1.00 10.00 0.00% 76.75
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 28 2.29 10.86 21.43% 77.04
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2cm以上 27 0.07 1.15 0.00% 67.67
K654 内視鏡的消化管止血術 24 1.13 7.50 20.83% 71.00
内視鏡を用いたポリープ切除術、消化管止血術を多く行っております。
胃・大腸・膵胆道疾患の内視鏡診断と内視鏡治療を重点的に行なっています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 95 0.62 1.66 0.00% 69.25
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 16 4.06 10.25 6.25% 81.00
K6171 下肢静脈瘤手術 抜去切除術 10 0.60 4.40 0.00% 65.30
K6174 下肢静脈瘤手術 静脈瘤切除術
K084 四肢切断術(上腕、前腕、手、大腿、下腿、足)
下肢静脈瘤血管内焼灼術を主に行なっております。
※患者数が10未満の場合はハイフン(-)で表示しています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 81 3.25 26.44 67.90% 81.15
K0462 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨 53 3.91 19.57 11.32% 65.74
K0821 人工関節置換術 肩、股、膝 47 2.53 39.30 25.53% 75.02
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 35 4.97 26.63 85.71% 83.23
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 椎弓形成 29 6.79 25.10 62.07% 72.45
大腿骨と上腕骨の骨折手術を多数行なっております。手関節鏡を用いた治療も段階的に導入しております。
骨折の治療に関しては、早期社会復帰と合併症予防のため、早期手術を心がけています。術後は早期離床と早期リハビリテーションを積極的に取り入れるとともに、早期社会復帰に取り組んでいます。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K841-21 経尿道的レーザー前立腺切除術・蒸散術 ホルミウムレーザー又は倍周波数レーザーを用いるもの 60 2.28 11.50 0.00% 76.42
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用のもの 57 1.79 5.77 1.75% 76.16
K7811 経尿道的尿路結石除去術 レーザーによるもの 41 2.20 5.98 2.44% 71.59
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 19 2.42 7.00 5.26% 74.11
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 12 1.42 18.08 0.00% 76.58
前立腺手術、膀胱腫瘍切除術、尿路結石除去を多く行なっております。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる 18 0.61%
180010 敗血症 同一
異なる
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 10 0.34%
異なる
「播種性血管内凝固症候群」「敗血症」「その他の真菌感染症」「手術・処置の合併症」の患者数と発生率です。
「同一」はある病気の診療目的で入院し、その病気の治療を行なったということを表し、「異なる」はある病気の診療目的で入院したが、併発していた、もしくは入院中に違う病気が発症したことにより、その治療が主となってしまった場合を表します。

・「播種性血管内凝固症候群(DIC)」:感染症、悪性腫瘍等に合併することが多い疾患で、全身に小さな血栓が多発する病気です。
・「敗血症」:細菌が血液に進入し、臓器障害を伴う状態です。
 上記2疾患については、何らかの原疾患の治療中に合併された患者さんがほとんどです。
・「その他の真菌感染症」:真菌による感染症です。
・「手術・処置の合併症」:当院での「手術・処置の合併症」の多くは術後の出血です。

処置や手術を行う際は、リスクや合併症等について説明を行ない、合併症を起こさないよう患者さんの状態観察に努めています。
※患者数が10未満の場合はハイフン(-)で表示しています。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
609 589 96.72%
肺血栓塞栓症とは、肺動脈に血液の塊である血栓が詰まった状態をいいます。
手術後に長期間の臥床を余儀なくされると、下肢を動かすことが少なくなるため、肺血栓塞栓症を発症するリスクが高まりますので、そのための予防策をとらせていただいております。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
415 172 41.45%
血液培養は、患者さんの血液から細菌や真菌などの病原体を検出、培養をする検査です。菌血症や敗血症などの感染症の診断に用いられ、血液中の細菌を同定し、必要な抗菌薬を使用することを目的としています。好気ボトル・嫌気ボトルにそれぞれ血液をいれたものを2セット作成し検査します。それにより、検査精度が向上します。また、コンタミネーションといわれる皮膚表面にいる常在菌が血液培養のなかに混入し増殖し、検査結果に影響するものを防ぐこともできます。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
325 196 60.31%
広域スペクトル抗菌薬とは菌のタイプによらず広い範囲の菌に効果がある抗菌薬のことをいいます。
細菌培養検査前に抗菌薬を使用すると血液中の細菌を同定することが難しくなってしまいます。その為に、入院日以降抗菌薬処方日までの間に細菌培養同定検査を実施しているかが重要になってきます。
転倒・転落発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数
(分子)
転倒・転落発生率
45605 121 0.265%
転倒とは、「本人の意思によらず、地面またはより低い面に身体が倒れること」 を指します。要因は入院という環境の変化によるものや疾患そのもの、治療・手術などによる身体的なものなどさまざまなものがあります。重篤なケガや生命リスクを伴うことがありますので、患者さんごとにリスク評価を行っています。
環境調整や指導を行い、安全な生活をおくれるよう支援しています。
転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
転倒・転落による損傷の発生度を公益財団法人 日本医療機能評価機構 厚生労働省補助事業 医療の質向上のための体制整備事業のインシデント影響度によりレベル0~レベル5に分類しています。
レベル3b以上とは、転倒により濃厚な処置や治療を要した状態を指します。
バイタルサインの高度変化、人工呼吸器の装着、手術、入院日数の延長、骨折などの損傷があった状態です。
「-」(ハイフン)は、10件未満(小さい値)であり、良好な結果です。
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率ファイルをダウンロード
全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
868 859 98.96%
手術後に、手術部位感染(Surgical Site Infection:SSI)を発症すると、入院期間の延長や入院医療費の増大など、患者さんにとってのデメリットは大きく増大します。
SSIを予防する対策の一つとして、手術開始前の抗菌薬予防的投与があり、手術開始から終了後まで、血中または組織中の抗菌薬濃度を適切に保つことで、SSIを予防できる可能性が高くなります。SSI対策に率先して取り組むことで、安心して手術が受けられる環境をより強化しています。
d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
褥瘡とは、寝たきりなどによって、体重で圧迫されている場所の血流が悪くなったり滞ることで、皮膚の一部が赤い色味をおびたり、ただれたり、傷ができてしまうことです。一般的に「床ずれ」ともいわれています。
褥瘡の重症度は一般的に「深さ(深達度)」によって分類されます。
褥瘡は、患者の QOL の低下をきたすとともに、感染を引き起こすなど治癒や在院日数の長期化、医療費の増大につながります。
そのため、褥瘡予防対策は、提供する医療の重要な項目です。
「-」(ハイフン)は、10件未満(小さい値)であり、良好な結果です。
65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合ファイルをダウンロード
65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
2238 2120 94.73%
早期に低栄養リスクを評価し適切な介入をすることで、在院日数の短縮、予後改善につながります。
この指標は医療機関の栄養管理体制を表す指標とされています。
特に高齢者の栄養管理は入院中の治療やリハビリテーション訓練だけでなく、退院後の生活にも影響を与えます。
栄養管理は全ての治療の基盤であり、疾病の治癒や予後に大きく影響を及ぼします。
身体的拘束の実施率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
45605 1487 3.26%
患者の人権尊重と倫理的側面から身体的拘束は原則行わないこととしています。しかし、患者の生命や身体に危険が及ぶ可能性が高く、身体的拘束による行動制限以外に代替する方法がない場合は、患者・家族の同意の上、一時的に行うことがあります。但し精神的・身体的苦痛など身体的拘束による弊害を予防し、その身体的拘束が適切なものか必要最小限のものかを評価する指標です。
更新履歴
2025.9.29
令和6年度 病院指標の公開